徳島県の一の宮、大麻比古神社の近くには御朱印がいただける神社が2つありますよ。
「せっかく徳島まで来たし、近くに御朱印がいただける神社はないかな?」と思いますよね。そんなあなたに、土御門天皇をお祀りした「阿波神社」と、県内最古の本殿がある「宇志比古神社」をご紹介します。
大麻比古神社を参拝するときは、あわせてお参りしてみてはいかがでしょうか。
平安時代の天皇をお祀りした阿波神社
平安時代の天皇、第83代土御門(つちみかど)天皇は、阿波で崩御されました。「京都の御所から遠く離れた徳島で、どうして?」って思いますよね。
阿波神社の歴史や見どころをご紹介します。
阿波神社へのアクセスと駐車場。
県道12号線沿いにあります。参道の入り口がちょうどカーブになっているので、ちょっとわかりにくいかもしれません。大麻比古神社からは車で5分くらいでしょうか。JR鳴門線阿波大谷駅からも500メートルほどで、徒歩10分です。
鳥居を車でそのままくぐると、拝殿の手前に駐車場がありました。
阿波神社の歴史
阿波神社のご祭神は土御門天皇。
1221年の承久の乱により父の後鳥羽上皇が隠岐へ、弟の順徳天皇が佐渡へと流されたことで、自身だけが都へとどまることをよしとせず、自分から土佐(高知県)へとご遷幸(せんこう:天皇が他の場所へ移ること)されました。
帰京をすすめられても土御門天皇が応じられなかったので、せめてもう少し都へ近いところへ、ということで土佐から阿波(徳島県)へとご遷幸され、9年過ごされたあと37歳で崩御されました。
阿波神社の見どころは?
阿波神社は、もともとは「丸山神社」という小さな神社でしたが、昭和18年に現在の立派な拝殿が建てられ、「阿波神社」へと改称されました。
官幣(かんぺい)大社への昇格が内定していましたが、終戦後に社格制度が廃止されたため、昇格はかないませんでした。
随神門(ずいしんもん)も一般的な神社とは違うつくりで、赤い屋根が特徴。
天皇や皇族にゆかりのある神社は官幣大社という特別な神社なので、阿波神社も昇格していれば今ごろは「阿波神宮」と呼ばれていたかも。
昇格はなりませんでしたが、官幣大社のようなつくりの立派な拝殿です。
広い境内でとても立派な拝殿ですが、がらーんとしていて、なんとなく「作りかけ感」がありました。
阿波神社の御朱印は?
社務所に神社の方がいらっしゃったので、ご朱印をいただけました。初穂料は300円です。
阿波神社は無人のこともあるようです。また、お守りなどの授与品はありませんでした。
県内最古の拝殿がある宇志比古神社
宇志比古神社は、種蒔大師と呼ばれる真言宗のお寺「東林院」の隣に鎮座しています。ちなみに、宇志比古神社の読み方は「うしひこ」です。
宇志比古神社へのアクセスは?
阿波神社から300メートルほどのところにあり、歩いていけますよ。車の場合は、県道12号線沿いに一の鳥居があり、車でそのまま参道を進みます。
宇志比古神社には駐車場はありませんが、随神門の前に少しスペースがあるので、そこに停めることはできます。
宇志比古神社の見どころは?
正確な創建年は不明ですが、宇志比古神社は「式内社」なので、927年に延喜式神名帳がまとめられた頃からあります。
また、宇志比古神社の本殿は現存する中では徳島県内最古の1599年に建てられました。もともとの本殿は、天正年間(1573年~1593年)に土佐の戦国武将、長宗我部元親により壊されてしまいました。
この本殿は国の重要文化財にも指定されていますよ。
大谷焼の灯籠
徳島県鳴門市は「大谷焼(おおたにやき)」という焼き物が盛んなまちなので、宇志比古神社の石段にある灯籠は大谷焼でできています!
デザインがそれぞれ違っていて、かわいいですよね。
ファニーフェイスな狛犬
狛犬はキリっとした表情が多いですが、宇志比古神社では笑っているようなかわいい表情の狛犬さんが鎮座しています。
宇志比古神社の御朱印は?
ご朱印がいただけると聞いたのですが、宇志比古神社は境内に社務所がなくて無人でした。「拝殿に書き置きがある」という情報もありましたが、それもなく…。残念ながら今回はいただけませんでした。
また、阿波神社と同じくお守りなどの授与品はありませんでした。
まとめ
大麻比古神社からも近くて、どちらも歴史のある見どころの多い神社です。
鳴門市は御朱印がいただける神社が多いので、御朱印集めが趣味な方にはぜひ訪れてほしい、おすすめの場所ですよ。