専門家によるマイホーム作りの話

一戸建て住宅のメンテナンスには何がある?維持費の目安はどのくらい?

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すっかり秋の気配になりました。
新築一戸建てを建てた後、メンテナンスが必要なのでしょう?でも、何が必要なのかもわからないし、費用もかかりそうで、なんだか不安。

そうですよね。
住宅の新築でホッとしたのに、まだまだメンテナンスが…。と考えてしまうと、気が重いかもしれません。

この記事では、そんなあなたにメンテナンスの時期と費用についてご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。

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建てた後のメンテナンスで資産価値が変わる?

新築一戸建てを建てた後、メンテナンスが必要になるものです。
何もせずに放っておくと、年月が経てば家の痛みが激しくなり、せっかく建てた家が使い物にならなくなってしまうことだってありえます。

メンテナンスを重ねていくことで資産価値を下げないようにしていれば、住み替えをする時にも良い条件で売却できる可能性があります。
もちろん家族に引き継ぐ時にも、丈夫で住みやすい状態であれば、負担を押し付けずに済むでしょう。

メンテナンスにはそれなりの資金がかかります。
家を建てた後は、住み心地のためにも資産価値を保つためにも、メンテナンスをするものだと思っておきましょう。

どんなメンテナンスが必要か?

では、どんなメンテナンスが必要なのか、主なものをご紹介しましょう。
きれいに保つためというよりも、丈夫でしっかりとした家を使い続けるためのメンテナンスをピックアップしておきますね。

柱や梁などの構造躯体

家の丈夫さを守る柱や梁(はり)などの構造躯体(くたい)は、定期的な点検を実施します。
住み始めの1年目、2年目の後はだいたい5年ごとに行います。

基礎部分や柱や梁は、もちろん自分でも点検できますが、専門家に診てもらうのが安心です。
家を建てた建設会社に依頼するといいですね。最初の5年もしくは10年は、無償で点検してくれる会社も多いはずです。

屋根や外壁、窓周りなど

家の外側を守る屋根や外壁、窓周りなどは、厳しい環境から室内を守ってくれます。
その分厳しい環境に耐えているわけですから、定期的なメンテナンスは欠かせません。

特に外壁や窓周りの継ぎ目を埋めるシーリングは、紫外線などの影響で劣化が起こり、柔らかいゴム状だったものがひび割れてしまいます。
外部で一番最初に劣化するのはシーリングですから、気をつけて見ておきましょう。

シーリング以外にも、屋根や外壁は表面の防水塗装が弱くなります。10年を目処に再塗装を考えます。

最も注意すべきは雨漏り

住宅のメンテナンスで最も注意が必要なのは、雨漏りです。
家の中にポタリポタリと雨が垂れるような雨漏りだけでなく、壁や天井にシミができる、窓周りが濡れてしまう、といった雨漏りでも、すぐに対処することをお勧めします。

雨がやんでしまうと症状が消えるので、ついほっておいてしまうこともあるかもしれませんね。
でも雨漏りによる湿気が室内だけでなく、壁の中、天井裏などにこもってしまうと、構造材の腐れやカビの原因に。

実は雨漏りは水が入ってくるルートが分かりにくく、対処がしづらいメンテナンスでもあります。

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住宅設備には寿命がある

住宅設備は、10?15年で寿命と言われています。
給湯器やエアコン、食器洗い機などは機械設備なので、製品によって耐用年数が決まっていますが、だいたい7年程度だと思います。実際には10年くらい使えるようです。

特に、給湯器、エアコンは使えなくなると生活への影響が大きいもの。できれば、完全に使えなくなる前に交換ができるといいでしょう。

一戸建ての場合にかかる維持費のおおよその目安

最初の大きなメンテナンスは、10年?15年後。
屋根や壁の塗装の塗り直しです。塗装を塗りなおすことで、防水性が確保できますし、材料の寿命が延びます。
雨どいなども点検して必要ならば、取り替えます。

費用としては、外壁と屋根の塗装で、100万円?150万円ほど。まとまった金額ですよね。
15年?20年後は、取替えが必要になるかもしれません。

屋根や外壁の状況によっては、表面の材料の取替えを検討したり、窓周りを検討します。
給排水の配管をしなおしたり、住宅設備を取り替えたりと、不具合が多く出てくる時期でもあります。

部分的に修繕できるのであれば、費用が抑えられます。状況によりますが、30年程度の間に500?800万円ほどかかるでしょう。

他にも災害や火災など不測の事態もありますから、火災保険への加入は必須ですし、保険の内容もよく検討しましょう。

月々どれくらい積み立てる?

一戸建ては自分でメンテナンス費用を全て賄いますから、マンションの共益費のように、やはり積み立てて備えておくといいでしょう。

ご紹介した通り、最初の山場は、10年後。外壁と屋根の塗装で、100万円?150万円かかりそうです。
まずはそれに合わせて、月々1万円の積み立てをしてはどうでしょう。

メンテナンスのためのリフォームをする場合、リフォームローンなども活用できますが、住宅ローンと重なってしまっては、負担もより大きくなってしまいます。

日常のお掃除が自分でできるメンテナンスの第1歩

日常の掃除は、メンテナンスの第1歩と考えましょう。問題がお掃除の時に見つけられることも多いのです。

シーリングの劣化を見つけた時は、自分でもできる場合がありますから、応急処置などにDIYしてもいいですね。とにかく、問題が小さなうちに対処するのが、後で大きな費用がかからないコツです。

自分でと言っても、どこを見ればわからないことも多いですよね。
そんなときに参考になるのが、長期優良住宅の「維持管理計画」です。

長期優良住宅に認定されるには、「維持管理計画」が必要です。金融公庫などのHPからダウンロードすることが可能です。
認定された住宅でなくても、同じ内容で維持管理していくとわかりやすいと思います。

毎日の暮らしの中で注意をすることで、大きな問題になる前に対処することが可能になるのです。

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まとめ

メンテナンスの時期と費用についてご紹介しました。
自分でできるところはする、と思っていると、楽しく前向きにメンテナンスに取り組めるでしょう。

家は新築した時が完成ではなく、その後育てていくことが重要だと言われています。
メンテナンスフリーはありえません。

メンテナンスも、「暮らしの道具である家を手入れしていく」と考えると、愛着を持って暮らしていけるのではないでしょうか。

 

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この記事を書いた人
あさ(建築のプロ)

家を建てるって、とっても魅力的な仕事。住宅会社で設計と施工をメインに、20年以上注文住宅のお仕事をしています。
建築主さんと専門家は暮らしを一緒に造り上げていく仲間でもあると思うのです。だから、難しく見えることをできるだけやさしく、あなたにもお伝えしたい!と思っています。

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