古い家専門家によるマイホーム作りの話

古くなった実家。新築かリフォームか迷った時の判断ポイントと相談先

※当ブログでは、記事内に広告が含まれています。

親のみが住んでいる実家、同居している実家。経年劣化が進み古くなってくるといろいろと不具合が発生しますね。維持管理も大変ですし、取り壊すのも忍びない。

そんな迷い時に、現状を整理して今後の方針をアドバイスします。迷ったら少し考えてみてください。

スポンサードリンク

実家を維持するための選択肢

最初に、どいう選択肢があるかを知っておくと迷いが少なくなります。

それぞれの選択肢を羅列してみました。
細かく見るとこれ以外に種類もありますが、だいたい以下のようになります。まずはそれぞれの特徴を整理してみましょう。

1.今のまま住み続ける

現状維持のまま、住み続けます。

メリット:特別な費用が掛からない
デメリット:現状で老朽化が進んでいると
オススメ条件:築年数が浅い、もしくは耐震補強を行って建物状態がよい

2.リフォームして住み続ける

ご自身やご両親がお住いの場合、今後も住み続ける場合はリフォームすることもあると思います。
古い家を耐震補強するリフォームの場合、国の補助金を受け取れる場合もあり良く調べてみましょう。また、家の建て替えに制限がかかっている場合も土地を有効に使うことができます。

メリット:建て替えよりも安く済むことが多い
デメリット:家の状態によっては、リフォームだけではムリな場合もある
オススメ条件:立地が良いが、資金に余裕がない

3.建て替える

ご両親の終の棲家として、また2世帯住宅として一度取り壊して建て替えを行います。
建築会社が新築するうちの2割程度が、実家の建て替えという調査も出ています。
環境が良く将来にわたって利用できるならば、最適な選択肢の一つです。

メリット:新築となり、税制の優遇措置を受けることができる
デメリット:最もお金がかかるので、資金の検討が必要
オススメ条件:立地は良いが部屋が手狭、資金に余裕がある

4.土地ごと売り、別の場所に住む

中古物件として、建物ごと売り出す。あるいは更地にして売り出すパターンです。
学区や仕事先、周りの利便性など現在の土地から別の土地に移り住むこともあります。土地を売り出し、別の場所に住む資金として活用できます。

メリット:現状の不便さを解消できる
デメリット:場所によっては売れにくく、売れるまでの管理費が必要になる
オススメ条件:仕事先が遠い、交通の便が悪いなど通勤・通学に関わる部分が不便

5.賃貸に出す

ご実家を借家に出すという選択肢です。家賃収入は得られますが、家賃は利便性や外観、築年数に左右されるため年数がたっていると厳しいものがあります。
小・中学校が近い場合は比較的借り手が多くなります。

メリット:家賃収入が得られるので生活に余裕ができる
デメリット:戸建てだと借り手をつけるのが難しく、立地に左右される
オススメ条件:小中学校が近い、住宅街に立っている

実家を維持するために把握したい3つこと

実家の維持を考えた時にならず把握しておきたいことがあります。
これらを把握しておけば住む人がいなくなってしまったとき、建て替えしたいとき、リフォームしたいときなどに必ず役に立ちます。

1.支払っている固定資産税を把握する。

実家を維持するうえで必ず把握していただきたいのが現在の固定資産税です。このまま維持するにしろ、建て替えるにしろお金はかかります。
固定資産税も、新築だと減税措置も受けることができるので検討の余地がありますね。

スポンサードリンク

近年は空き家に対する行政の対応が進み、空き家で放置すると固定資産税も跳ね上がりかねません。
今後の方針にも重要なポイントなので、ぜひご確認お願いします。

2.自宅の築年数、建築確認済証・検査済証があるかどうか

もし住み続ける場合、たいてい途中でリフォームが必要になりますね。
キッチンが古くなったりお風呂が古くなったり、内装がいたんだりと手を入れる箇所が多くなると思います。

また、古い住宅は地震に耐えれるか心配です。
1981年で建築基準法の新耐震基準と旧耐震基準が分かれます。新基準であれば比較的安全ですが、旧基準であれば耐震改修工事も視野に入れる必要があります。地震への備えは大切ですので、ぜひ確認してください。

3.誰が管理するかを明確にする

誰が管理するかも大きなポイントです。ご両親など、住んでいる人がいればその人が管理します。
不在中や住まなくなった場合に、誰が管理するかを今から決めておく必要があります。管理する人があいまいだと、その後の対応も遅くなりますね。

また、「空き家」となってしまうと一気に老朽化も進むので注意が必要です。

迷った時の相談先

ご実家の維持、管理に関して悩むことは多いですね。そんなときの相談先を分けてみました。

特徴として、住みながら維持するなら不動産か建築会社。すでに空き家、もしくは居住者がいなくなるなら公的機関か不動産会社への相談が有利です

1.公的機関

行政では空き家になってしまった、もしくはなりそうな家の相談を市町村単位の自治体で受け付けています。
それぞれ自治体ごとに内容が微妙に違いますので、ご実家のある自治体へお問い合わせいただければと思います。

下記の二つのサイトは、各自治体が運営する空き家をまとめて紹介しているサイトです。
ご自分のお住まいの市町村が掲載されていれば、空き家バンクの登録も可能です。

迷ったら調べてみる価値はありますよ。

LIFULL HOME’S 空き家バンク

アットホーム 空き家バンク

2.不動産会社

いくつかの不動産会社に声をかけてみることが大切です。
不動産会社はどこも同じではなく、それぞれ強みを持っています。
何社か回って説明を聞けば得意・不得意なポイントも見えてきますし意外なアドバイスも聞くことができます。

下記は日本有数の不動産ポータルのathomeです。不動産を売る項目もありますので、一度は検討してみてください。

athome

3.建築会社

住み続ける際は、建築会社にリフォームを相談するのをオススメします。
「どんな会社に問い合わせてよいかわからない」「良い会社に相談したい」というのは誰もが思うことだと思います。

下記の「住宅あんしん保証」に登録されている会社に相談してみましょう。登録されている業者は一定の審査を経ており、選ぶポイントの一つになります。

住宅あんしん保証

まとめ

古くなったご実家は、だれもがどうしようかと不安を抱えるものです。
今回は代表的な選択肢をご紹介しましたが、それぞれピッタリの条件があると思います。

 

スポンサードリンク
この記事を書いた人
あさ(建築のプロ)

家を建てるって、とっても魅力的な仕事。住宅会社で設計と施工をメインに、20年以上注文住宅のお仕事をしています。
建築主さんと専門家は暮らしを一緒に造り上げていく仲間でもあると思うのです。だから、難しく見えることをできるだけやさしく、あなたにもお伝えしたい!と思っています。

あさ(建築のプロ)をフォローする
タイトルとURLをコピーしました