朝晩は肌寒く、日の入りも随分と早くなりました。
折角の一戸建て、今よりも使いやすい家にしたい。どんなところに気をつければいいのかしら、と考えることありませんか?
そうですよね。
使いやすいと一言で言っても、具体的にどう考えたらいいのか迷ってしまいます。
この記事では、そんなあなたに動線を考えて使いやすい家にする方法について、ご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。
動線を考えた家は使いやすい
あなたにとって、日頃から使いやすい家とはどんな家でしょう。
家族が多ければ、家族それぞれの時間の過ごし方に対応できる家、お客様が多ければ、来客をスムーズに迎えられる家かもしれません。
ここでは、「動線」を考えてみましょう。
動線とは、建物の中を人が動く経路を線で表したものです。つまり行動するときの道筋ですね。
一つの行動、例えば「食事を作る」には、買い物した材料を保管して、洗う、切る、ガスレンジなどで調理する、盛り付ける、食卓に運ぶ、といった一連の流れがあります。
こういった行動を行うとき、あなたは例えば、冷蔵庫→シンク→調理台→ガスレンジ→調理台→食卓と動き回ります。
この動きを繋いだものが、「動線」です。
一般に動線はシンプルな方が動きやすく、短い方が使いやすいと言われています。
動線として表される線がごちゃごちゃとからみ合わず、できるだけ行ったり来たりがない線になると、ストレスなく日常の家事を行えます。
日常的に使いやすい家は、動線を意識した家と言ってもいいでしょう。
動線を検討するポイントは?
動線を考えると言っても、家の中で動き回る目的はいろいろです。
「食事を作る」という行動でも、朝ごはんを作るか、夕ごはんを作るのかで、違いも出てきそうですよね。
特に朝は、家族みんなが慌ただしく動く時間帯。
朝ごはんだけ作ればいいのではなく、洗面をして身支度を整え、洗濯したり、家族の身支度を手伝ったり。大忙しです。
ですから一つ一つの動線を考えると、どうしても複数の動線が絡み合ってきます。
一つの動線がシンプルになっても、同時に行う動線が交差して結局は使いにくい、ということにもなりかねません。
今やりにくいことをピックアップ
では、どのように動線の計画を考えればいいのでしょうか。
ここで役立つのが、今の暮らしで不便に感じていること、うまくできないこと、やりたいけどやらずにいることをピックアップすることです。
今の暮らしで感じている問題をピックアップして、それを解決することをメインに考えていくのです。
苦手な家事をピックアップ
また、苦手な行動をメインに考えてもいいですね。
洗濯が苦手で、楽しくできないと感じていたら、洗濯のときの動線をできるだけシンプルにしてみてはどうでしょう。手を抜けるのであれば抜けるように。
もしかしたら、嫌な気分が少し楽になるかもしれませんよ。
家族が一緒に使えるように
動線は、一人で使うとは限りません。
共働きのおうちだけでなく、料理を始め、家事を複数で行う場合も多いはず。
例えば二人の人が同時に動くと、ぶつかったり、相手の動きが邪魔になったり、ということもありそうです。
そんな時は動線がぶつかるような見込みの場所を、少し広めに設計する必要もあるかもしれませんよ。
キッチンを例にとるとわかりやすいと思います。
一人で動く想定であれば、シンクの後ろにすぐに調理台があれば、歩くことなく振り返るだけで、次の作業に移れます。
でも、もう一人いてはぶつかってしまう。
だから、後ろを人が通っても作業が邪魔されず、お互いに作業を続けられる程度の幅が必要になります。
上下の関係も考えて
2階建ての家であれば、吹き抜けのスペースもあるかもしれませんね。
一般に階段は動線上にあると、少々行き来が面倒ですよね。でも吹き抜けがあれば、1階と2階が吹き抜けでつながります。
声も通りやすいですから、食事の呼びかけなどがしやすくなります。そうすれば、わざわざ階段を上り下りしなくても、用が足ります。
子供部屋とリビングを吹き抜けで繋いでおけば、簡単な会話もできるし、お互いの存在を意識して過ごすことができるでしょう。
吹き抜けはある意味では、動線を短くするアイテムとも言えるでしょう。
動線を意識してドアなど開口部を考えよう
動線が整理されたら、動く時に開け閉めしなくてはならないドアなどの開口部を確認します。
動き回ることを考えると、ドアはない方が開け閉めする手間が省けます。でも、ドアなしというわけにはいかない部分もあるでしょう。
洗濯機を洗面脱衣室に置くおうちの場合、朝は洗濯しながらみんなで洗面となれば、出入りも多く、ドアの開け閉めも邪魔に感じます。
だからと言って、夜は脱衣室として使うから、ドアはなくすわけにはいかないはず。
そんな時は、開きドアではなく、引き戸にしておくといいかもしれません。
引き戸にしておけば、開けた時はドアは壁に沿うので邪魔になりませんし、閉めることも可能です。
開口部によく使われる片開きのドアは、開き勝手に注目です。
基本的に、ドアそのものが円を描くように動くので、開け閉めするときに邪魔になりがち。
廊下など、通る回数が多い場所に向かっては開かないようにしておきましょう。
また、動線で荷物を持って通らなければならないドアがあるでしょう。そんなところは、押して開けるようにしておくと、荷物があっても開けやすくなります。
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まとめ
動線を意識した使いやすい家について、見てきました。
動線は、家事をやる場合の家事動線、来客が来た場合の来客動線など幾つかの種類がありますが、どれも基本は同じで、ある行動をするときの道筋です。
それぞれの暮らしによって、どんな動線が使いやすいのかは、大きく変わってきます。
幾つかの動線を考えると、どうしてもどの行動を優先するか、判断する必要がありますよね。
オススメは、「苦手なことや今不便を思っていることを、快適に変える」、を優先することです。
時短でできるようになるだけではなく、丁寧に行動することもできてくるはずです。