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新築一戸建ては2階建てがいいか平屋がいいのか?それぞれの特徴は?

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もうそろそろ初夏を感じるようになってきましたね。最近、平屋建ての家が話題になっていて、ちょっと気になる。でも街の中では2階建てが多いし、どちらがいいのかしら?

そうですよね。2階建てと平屋建て、使い勝手がいいのはどちらなのか、長い目で見て考えたいところですよね。

この記事では、そんなあなたに、2階建てと平屋建ての違いについてご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。

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2階建てと平屋建て、どんな違いがあるの?

2階建てと平屋建て、どんな違いがあるのか知っておきたいですね。平屋建ては、床が1層だけのもの。2階建ては床が上下の2層になっているものですよね。

平屋建ての建物に、ロフトや小屋裏部屋をつけると2階建てか、というとそうでもなくて、床から天井までの高さが1.4m以下なら部屋・室とはみなされません。

部屋として規定されるのは、腰をかがめれば歩き回れるような天井の高さ(1.4mを超える天井高)のものです。

細かく見ていくと、もっと決まりがあるのですが、ここでは、さっと思い浮かぶ2階建てと平屋建てを見ていきましょう。

ごく単純に、「人が普通に過ごすお部屋が、1層だけか、階段を上がる2層になっているか」で考えます。

動線の長さ

暮らしの中で、何か作業をするときに、移動したり動いたりするルートや範囲のことを、動線と言います。動線がいいとか悪いとか、日常でも使っていますよね。

2階建てと平屋建ての動線、同じ床面積の家でみてみましょう。2階建ての場合、階段の上り下りはあるけれど、比較的コンパクトに家の中を行き来できます。

平屋建ての場合、階段がない分、横へ横へと広がるので、動線が長くなる場合もあるのです。

上下の階段移動が問題なければ、動線は2階建ての方が短くなることが多いのです。
2階建ては空間を効率的に使う知恵でもあるのです。

敷地に建てられる家の大きさ

2階建てと平屋建てでは、敷地に建てられる家の大きさが違ってきます。

同じ100m2の敷地で建蔽率が40%、容積率80%の場合は、2階建てで建てられる面積は、約80m2。平屋建ての場合、は40m2です。

建蔽率や容積率は、都市計画法の用途地域ごとに、それぞれの土地に定められています。

建蔽率は敷地の大きさのうち、どのくらいの面積を建物を建てるために使えるか。容積率は敷地の大きさと比べて、どのくらいの床面積の建物を建てていいか、の規定です。

容積率が大きければ、どんどん上に伸びれば床面積を増やせるわけですね。

2階建てと平屋建てを比べると、2階建ての方が効率よく土地を利用できます。敷地面積があまり広く取れないなどの場合は、2階建てを検討すると効率的かもしれませんね。

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費用を考えてみると…

2階建てと平屋建ての建てる時の費用はどうでしょう。よく耳にする坪単価とは、全体の建築金額を床面積の坪数で割ったものです。

この坪単価は、同じ床面積の家を建てた場合、平屋建ての方が高くなります。

というのは、同じ面積で、2階建てと平屋建てを比較すると、基礎の部分と屋根の部分が平屋建ては2倍必要だからです。

サイコロを縦に二つ重ねた時と、横に二つ並べた時をイメージしてください。

コンクリートで基礎を作る時、屋根の瓦をふく時など、同じ床面積で比べると、単純に平屋の方(サイコロを横に二つ並べた時)が面積は広くなります。その分、坪単価では高くなるのです。

ただし、坪単価はあくまで目安。工事金額の総額が判断の材料になるのだということを、覚えておきましょう。

将来的に使いやすいのは?

2階建てと平屋建て、階段があるかないかが大きく違いますね。

2階建ての場合、必ず階段があって、上下を行き来しますが、平屋建ての場合、階段を使うことはありませんよね。

だから、将来高齢になった時、階段を上がれなくなっても平屋なら安心なわけです。かといって、2階建てだと老後は使えないわけではありません。

階段を緩やかする、上下用のリフトなどをつけられるようにしておく、寝室などは(将来的に)1階の部屋が使えるようにしておくなど、階段の上り下りを楽にする対策もありますよ。

で、どっちが最適?

この他にも、2階建てと平屋建てには次のようなメリット・デメリットがあります。

2階建てのメリット

  • 南側の部屋を数多く取りやすい。
  • 上下の階で、使い方を分けやすい。
  • 吹き抜けの空間を楽しめる。

2階建てのデメリット

  • 階段部分がデットスペースになりがち。
  • 吹き抜けは冷暖房の効率が悪くなる。

平屋建てのメリット

  • 重心が低いので耐震に有利。
  • どの部屋からも外に出られて、庭と行き来できる。
  • 高さが低いので、メンテナンスが楽。

平屋建てのデメリット

  • 日当たりの良くない部屋ができやすい。
  • 防犯性がやや劣る。

などなど、暮らしに直結する違いもたくさん。どちらがあなたに最適なのかは、あなたのライフスタイルによるのです。

2階建てと平屋建て、どちらがあなたにとって最適か、あなた自身のライフスタイルに当てはめてみてください。

まとめ

2階建てと平屋建て、あなたはどう感じましたか?比較すると良い面もあれば不利な面もありますね。これからの家族の暮らし方をどうしたいかが一番大切。

あなたにとって最適なのは、2階建てと平屋建てどちらになるのか、ぜひ考えてみてくださいね。

 

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この記事を書いた人
あさ(建築のプロ)

家を建てるって、とっても魅力的な仕事。住宅会社で設計と施工をメインに、20年以上注文住宅のお仕事をしています。
建築主さんと専門家は暮らしを一緒に造り上げていく仲間でもあると思うのです。だから、難しく見えることをできるだけやさしく、あなたにもお伝えしたい!と思っています。

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